こんにちは、アミです。
プラタナスの並木も、落ち葉が舞い始めているパリです。
長い夏休みを終えて、9月から始まった新学期の生活にも慣れてきたパリの子供達。
水曜日の授業はお昼までで、放課後はランチの後習い事に通う子供たちが多いです。
先日、9歳の少女たちのバレエ教室の様子をのぞく機会がありました。
今回は、パリの子どもたちの習い事、バレエに興味をお持ちの方に、往年のプリマドンナが開催されている旧き良きパイプのバレエレッスンの光景をお届けさせていただきます。
パリの女の子の習い事、一番人気はやっぱりバレエ
オペラ座などで、美しい舞台にため息をつくパリ・・
そんな場所が身近にあり、チャコットを始め美しいバレエの専門店が中心街にあったら・・
少女たちの憧れはやっぱりバレエです。
水曜日の午後、髪をシニョンにまとめた女の子たちが、レッスンに急ぐ姿をよく見かけます。
公園などでも、バレエのポーズをとってみる女の子たちの可愛いこと^^
パリのバレエの先生は往年のプリマドンナ
知り合いのフランス人の9才の女の子が、通うバレエ教室は、パリの中心部。
日本大使館も近く、メゾンデュショコラや高級食材のお店などが並ぶ街並みの中にその先生の教室があります。
瀟洒なアパートの1階部分と2階部分を、一部吹き抜けにしたスペースです。
親や付き添いは、2回吹き抜けの踊り場部分らレッスンの光景を見ることができます。
面積は100㎡くらいでしょうか、正面が鏡張りで部屋の両側にバーがあり、反対側に日本でいう登り棒のようなものやピアノもあります。
トウシューズを馴染ませるための一角が片隅にあります。
先生はご高齢ですが、経歴がすごいです。
17才にしてオペラ座のエトワール、アンナパブロワ賞などを受賞し、数々の素晴らしい舞台を飾り、賞賛されたバレリーナだった人です。
もう子どもたちと一緒に踊るレッスンは、されないのですが、姿勢も美しく、本物の目と指導で、とても私の母親と同年代とは思えません。
少女たちのレッスンの前後には、大人のプロの方達が個人レッスンにいらしています。
自分たちのレッスン前後の少女たちは、プロが踊る様子を間近に、見ることができます。
パリの少女たちのバレエレッスンの準備
少女たちは、2階部分で着替えをすませます。
淡いピンクのタイツと、チュチュにシニョン姿の少女たちは、ドガの絵というには幼いですが、本当に可愛らしいです。
すらっと伸びた手足も羨ましいな・・と昔の日本人体型の私は密かにため息です。
クラス全体はまだ、トウシューズの域に達していないので、フラットなレッスン用のものを履いて、それぞれエビアンやヴィッテルなどの水のボトルを片手に階段を下ります。
クラスは5人の9才前後の少女たち。
レッスン前の少女たちは、レッスン場が空いていれば、前回習った部分の復習などをして先生を待ちます。
小さな声でおしゃべりをしながら、前のレッスンを眺めたりすることもあります。
まだ、ゆったりとレッスンを楽しむ感じのクラスです。
まず「好きになって楽しむための場」という感じです。
パリのバレエスクール|レッスンの内容
レッスンは、1時間。
9歳の少女たちのクラスはバーレッスンが3分の1近くを占めています。
発表会近くになると、バーを離れての練習時間の割合が増えますが、始まって30分ほどは「アンドゥトロア」から第六ポジションまで。
さらにバーに足をかけてのストレッチも含めて、先生の声に合わせて、反復練習が続きます。
バーレッスンの次は、マットの上でのストレッチ練習です。
腹筋と背筋、柔軟性を指先やつま先を伸ばしての優雅な動きを開脚など安定した姿勢で練習します。
時には、長い棒を両手に持って後ろに回す肩の関節の柔軟性のためのレッスンも・・。
それにしても、この年代の少女たちの体の柔らかいこと・・!
バレエを習い始めた女の子たちは、自宅でも開脚の簡単ストレッチは遊びながらやっていますよね。
次に登り棒で、懸垂のように一番上のバーにぶら下がって、足を90度にあげ、つま先を伸ばし、
膝を曲げ・・と何回か、一人ずつ行ないます。
一人ずつ、先生の指示で順に踊るレッスンもあります。
「プルミエ、シャッセ、ジュテ、ポワンテ、プリエ、ポーゼ、デトルネール、サンキエームポジション」などの言葉が聞き取れる範囲です。
最後に全員で、優雅にお辞儀の練習をしておしまいになります。
練習のパターンは、毎回同じではないでしょうが、今回のレッスンはこんな感じでした。
違うバレエ教室にお子さんを通わせる友人に聞くと、もっと人数も多くて先生も若くて・・
コンクールを目指すところ・・など、色んな個性の教室があるようです。
トウシューズのレッスンは実力主義
5人の少女たちの全体のレッスンが終わったあと、2里だけが、トウシューズの追加レッスンがあります。
これは、習っていた期間に関係なく、先生が「あなたはトウシューズのレッスンを始めましょう」と言った少女だけです。
3歳から習っていた子が友人を誘って一緒にレッスンを楽しんでいたら、あとから入った友人がトウシューズの許可を得ました。
揺れる女の子と親の表情も垣間見て・・ふと、その昔息子がサッカー部のユニフォームがもらえなくて切なかったことを思い出しました。
今となっては、それもまた人生経験と感じるのですが、自分の子供の涙より輝く笑顔を見たいのが親心ですものね。
念願のバレエレッスンに違う形で夢が叶った?
この部分は、バレエへの個人的なただの私のつぶやきを書き留めておいたのでなので、スルーしてくださいね・・。
あなたも少女の頃、クラシックバレエに憧れて、バレエを習いたくて仕方がありませんでしたか?
実際に習われた方、お子さんをバレエ教室に通わせている方、いいですね~!
大昔の私は、毎日鏡の前で、バレエの真似をしていたし、初めて買ってもらえることになったレコードも迷わず「白鳥の湖」でした。
ところが、小2で引っ越した先の地方の小さな町には、クラシックバレエの教室がありませんでした。
モダンバレエの教室ならあったので、「なんか違うなー」と子供心の思いながらも通ったものでした。
諦めきれずに大人になってから、クラシックバレエ教室に通ってみたものの、鏡に映る自分のスタイルと、思うように動かない手足にがっかりする日々でした。
バレエの基本は子供の頃に習ってこそですね。
それならば「娘ができたら絶対にバレエを習わせたい」と願っていました。
でも
授かったのは、男の子で、バレエを踊りそうにないタイプでサッカー少年。
それが・・何十年もして、自分が参加するのではないけれど、「こういうところで習ってみたかった」という世界を垣間見ることができました!
ブラボー、パリです^^
レッスン光景を見ながら、こっそり想像の中で、大昔の少女の自分も参加させて楽しませていただきました。
面白い形で夢は叶うものですね^^
最後までお読み頂き、ありがとうございましたm(_ _)m